今という器の中から

過ごした時間を振り返る雑記ブログ

「アイ オーダー」が分からなかった

 「???」

 外国人に話しかけられた。上手く聞き取れなかったが「アイ オーダー」と言っているように聞こえた。今から商品を注文するのかと思って注文票を渡してみたが、どうやら違うみたいだった。相手はまた困った顔で、「アイ オーダー」と言った。その後に「ジュウ」と付け加える。『ああ、多分もう頼んだ後で、商品を取りに来たんだなあ』と思って周りの人に確認したら、商品が届いていると連絡を受けたので、他の人に引き継いだ。ずっと「 I order 」だと思っていたが「 I ordred 」だったらしい。仮に話し掛けていた人間が物分かりが良い人間だったら、もっと早く手続きが終わっていたのだろう。もしくは英語が分かるような人間だったなら、か。外国人も大変だ。

 多分お客さんは、自分が英語が分からないだろうと気を遣って、それ以上に省略できないくらい、出来るだけ簡単な言葉で話してくれていたのだろうが、たった一言二言も聞き取れない自分の英語力の無さに、少し落ち込んだ。ざっと検索をしてみると、「~を取りに来た」は「 I came here to pick up ~ 」くらいになるらしい。これが英語として正しいのかは分からないが、言われたところで分からないだろうなあとは思った。

 こんくらい分かるようになりたいなあと思うのだが、きっとそれは傲慢なんだろう。大して何かを変えようともせず、都合の良いところだけを引っ張ってくるってのも難しい。中途半端になるだけだ。世界の方が自分に合わせてくれる優しさを見せてほしい。いや、たまには見せてくれるのだけれども、もっと頻度を上げてほしいというか。

 訳もなく、自分はもっと何か出来たんじゃないかと思うのだ。そんなこともないだろうに。音に隠れた"ed"を聞き取れる耳が自分にあれば、目の前の人を困らせることもなかっただろう。自分の仕事を理解していれば、他にどんな選択肢があるのかを考える時間も必要なかったんだろう。自分に能力さえあれば。