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星明かりの更新

真っ直ぐ立つために、少しの呪いを添えて。現人神へと変わるまで、リターンズ。

20160709 ボロっちいゴミ箱を見ていて考えたこと

 アルバイト中にゴミ箱の話をした。そのゴミ箱は幾らか使い古した雰囲気を醸し出していて、早い話がボロっちいゴミ箱だった。それも使うのが申し訳なくなるくらいの。

 今まで使われることもなくどこかに片付けてあったゴミ箱を引っ張り出して、最近はそのゴミ箱を自分の作業場所で使い始めている。

 自分はそのゴミ箱を見て、「定年退職後もまだ働かされるんすね」と言った。「何の話?」と聞かれたので「ああ、ゴミ箱の話っす」と答えた。相手はゴミ箱を見てから「何だそれー」って笑っていた。

 『ああ、これって(俺のコミュニケーション能力じゃ簡単には)伝わらないんだ』って思うと少し寂しくなった。相手のことが嫌いなわけじゃない。別に”伝わらないと困る”ってほど大事な話でもない。自分にとっては小さな話で、別に一から説明をするほどでもない、その辺にある世間話だ。

 俺は、ゴミ箱についての話だって言えば、相手がそのゴミ箱を見てくれていたら、この感覚が勝手に伝わってくれるものだと思っていた。
 『このボロっちいゴミ箱は最近まで奥の方に片付けられてて、ゴミ箱としては使われてなかったわけじゃないすか。けど、多分なんすけど、こんなにボロっちくなる前までは、キチンとゴミ箱として使われてたんだと思うんですよ。一度はゴミ箱として長い間使われてて、そっからゴミ箱として使われない時期があって、そっからまたこうやってゴミ箱として使われ始めたんだと思うんすよね。それって定年退職後にまた働かされてるのに似てません?』って。

 俺は「そうだね」って言ってもらいたくて、けどそりゃ無理な話なんだなって。言葉を尽くさないと、こんなことすら伝えられないんだなって。