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星明かりの更新

真っ直ぐ立つために、少しの呪いを添えて。現人神へと変わるまで、リターンズ。

『23歳ゆとり、1年半で会社を辞めました』を読んだ感想

 「選択肢はひとつじゃない」

 この一文が本書の伝えたいことなのだろう。それに準じて筆者の私見や事例が書かれている。

 加えて、読者の価値観に委ねるような表現が多くある。だからこそなのだろうが、筆者の主張が書かれるときは「何故そう考えるに至ったか」という筆者の価値観が、対になって書かれているように感じた。

 それは価値観があってこその主張で、その価値観は個人に因るものだと捉えられているからなのだろう。そうやって筆者の大事に思う価値観があるからこそ、主張が力を生むのだろうと思った。

 そして選択肢の提示を心掛けられているからこそ、公正な立場を保とうとするような文章がちらほらと見られる。それをクドいと見るか、誠実だと見るかは、それぞれの好みがあるかも知れない。

 

 また書籍には、

基本戦略は、いのちをだいじに。

 という文言がある。自ら選択肢を減らす道を進んでほしくない。そんな言伝だと考えれば、やはり「選択肢はひとつじゃない」という主張として一貫しているのではないだろうか。

 
 しかしながら、やはり、あくまで筆者の私見で構成されていることには注意しなければならないのだろう。これは書籍にも頻繁に書かれているように思う。

 出典の中には、ブログやラジオのアーカイブも含まれている。書籍の想定読者は同年代の20代の若者が主流になるのだろう。私自身、本を読まないが、読者によっては“重すぎないその語り口や、話題の取り入れ方”に違和感を覚える人もいるのではないか。

 善悪でなく、やはり個人の様々な背景が前提とされている書籍だと言えるのではないだろうか。これもある意味では個人出版の醍醐味と呼べるのだろう。

 

 私自身の話で考えれば、しがないフリーターでしかなく、「積極的に辞めたい」理由があるわけでもないので、それほど自分と結び付けることもなく読んでいた。

 しかしながら、辞める側に揺れるだけの理由も存在するので、一部の章は、自分の中で考える指標として有用なものだったと思う。

 指標が増えれば、自ずと選択肢もぼんやり見えてくるのではないかしら。

 

 第三章から、個人として好きな見出しを2つ。

自己分析によって「やりたいこと」を考える

現時点での「最新版の自分」を把握する


 「考えるためには書くことが有用だ」という言説を、一度は聞いたことがないだろうか。

 
 案外と便利なモノが、目の前にあるかもしれないと思った今日この頃。

 

 今週のお題「読書の夏」